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事業を拡大するときにまずやるべきことは?

finance360

〜財務アドバイザーが伝える最初の一歩〜

事業が順調に進んでくると、多くの経営者の頭に浮かぶのが 「拡大」 です。
新しい設備投資、人材採用、新規出店、広告強化…。

しかし、ここで大切なのは 「勢い」だけで動かないこと
拡大の前に確認すべきポイントを整理しておかないと、売上が伸びても手元資金が不足し、「黒字倒産」に陥るリスクがあります。

では、事業を拡大するときに まずやるべきこと は何でしょうか?


1. 手元資金とキャッシュフローの確認

売上や利益が増えても、すぐに現金が増えるとは限りません。
例えば「売掛金の回収が遅れる」「在庫を抱えすぎる」などで、資金繰りが一気に悪化します。

拡大を考える前に、

  • 今の手元資金で何か月分の固定費が払えるか
  • 入金と出金のタイミングにズレがないか

を確認しましょう。


2. 銀行評価を知る

拡大の多くは「銀行融資」を伴います。
銀行が見るのは売上の大きさではなく、

  • 借入金の返済余力(債務償還年数)
  • 自己資本比率(会社の安定性)
  • キャッシュフローの安定性

といった財務の健全性です。
「銀行に相談する前に、決算書を整える」ことが拡大成功のカギとなります。


3. 投資の回収シナリオを描く

「新しい設備を導入したら、いつ黒字になるのか?」
「新店舗は何年で投資額を回収できるのか?」

投資は“回収までのストーリー”が描けなければ危険です。
キャッシュフロー表を作り、未来の資金残高を予測することが欠かせません。


4. 経営者自身が“数字で意思決定”できるようになる

事業拡大を成功させる経営者は、感覚だけでなく 数字を使って意思決定 しています。
数字が苦手でも問題ありません。
大切なのは「どの数字を見ればいいか」を知り、経営判断に活かすことです。


まとめ

事業を拡大するときにまずやるべきことは、

  • 手元資金とキャッシュフローを確認すること
  • 銀行に評価される決算書を整えること
  • 投資の回収シナリオを描くこと

この3つです。

私が日々感じるのは、
「拡大の成功は、準備の段階で9割決まる」ということ。

勢いだけで拡大に踏み切るのではなく、
数字を味方につけて安全にスピードアップすること が、経営を守りながら成長する唯一の方法です。

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Yuko Suzuki
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